セカイ見聞録

~とある大学生の世界一周・人との出会いの記録~ Since2014.7.1

domestic terroristについて


旅先で小耳に挟んだdomestic terroristについて少しばかり。

昨今の国際情勢を悩ませるイスラム


中東の一部地域におけるイスラム国の台頭が最近のニュースを賑わせている。


約1ヶ月前にイスラム国が出した各地のイスラム過激派に対する激励メッセージが少なからず旅人に影響を及ぼしそうだ。


イスラム国によるメッセージが出された後にアルジェリアを旅していたフランス人旅行者がイスラム系の武装勢力に拘束される事件があった。


武装勢力はフランスが24時間以内にイスラム国に対する攻撃から撤退することを要求したが、フランスが応じなかったために旅行者を殺害した。


タジキスタンにも影響が…


ここタジキスタンドゥシャンベでもイスラム国の呼びかけに呼応するような動きがあった。

イスラム過激派による集会がSNSなどを介して呼びかけられたのだ。政府がこの動きを危惧して各種SNSをブロックしたために情報の拡散が妨げられて、結局のところ集会は行われなかったという。

ヨーロッパ各国への影響


またイスラム国の影響はイスラム系の国々だけでなくヨーロッパ各国にも及んでいる。


ヨーロッパの中でも他国から移民を受け入れている国々では現在、domestic terrorist(後述)の存在が危惧されているようだ。

フランスを例として挙げるとフランスでは国内労働力の不足から第2次大戦以降に北アフリカの国々(モロッコ、ニジェールなど)からの移民を多く受け入れていた。(主に自動車工場などに労働力が充てられた)

第一世が生活していた際の待遇も悪かったが、第二世以降の待遇も悪く彼らの国籍はフランスでもアラビア系の名前が原因で就職活動で不利に立たされるなど差別を受けた。

そのため一部の移民にとって母国フランスへの不満は高まっている。

そのような状況でイスラム国に加担してシリアなどで戦闘に参加する者が現れる。

また移民先の国の国籍を持ちつつも、その国に対して不満を抱えた者によるテロ、つまりdomestic terroristも現れ始めている。

このdomestic terroristの存在は脅威であり、自国民である彼らを規制するのは難しい。
(外国人によるテロの場合は厳密な入国管理などの水際作戦で防げるかもしれないが、自国民に対してそれはできない。)


イギリスでは数日前にイスラム国に傾倒する男らが警官を狙ったテロを計画して逮捕された事件があった。(彼らの出自は明らかにされていないため本件がdomestic terroristによるものかは断定できない。)


当初は安全だと思っていたヨーロッパも昨今の国際情勢においては安全でないかもしれないし、イスラム系の国々を旅する場合はイスラム過激派に注意するといったことも必要になると思う。


※旅仲間の多くが現在イスラム系の国々を旅しているので注意喚起と自戒を込めて記事にした。Have a safe trip!