働く意味について考えさせられる@ポトシ銀山ツアー
リアルタイム
チリの首都サンティアゴからバスで2時間。優雅なリゾート地ビーニャデルマルに滞在中。
ウユニ〜ポトシ間移動
この区間は舗装道路で比較的快適だった印象。
Pabloとの出会い
鉱山ツアー[その1]Miner's Marcket
坑夫達は1日8時間労働で昼食を取る暇がない。空腹や疲労、眠気を紛らわすためにコカの葉をガムのように噛み続けながら長時間労働しているとのこと。
アントニオ「このコカの葉は鉱夫達にとってレッドブルみたいなものなんだ」
続いて紹介があったサトウキビから作られたスピリッツ。
ポトシ銀山ツアー[その2]鉱山内へ
みんな顔が死んでるのが印象的。笑
働く意味を考えさせられる
鉱山ツアーを終えて考えさせられたこと。それは置かれる環境の違いと労働の意味について。
まだ学生ではあるがアルバイトなどで労働については多少なりとも携わってきた。
自分が日本にいた時は、時給1300〜1400円のコールセンターのバイトをしていた。頭を使うが肉体的にはそんなに負担のないバイトで学生にしては待遇のいい仕事。
それに比べて過酷な坑夫たちの賃金は1日約3ドルと言われている。
彼らの1日8時間の過酷な労働は自分が電話も取らずにボーとしてる15分の「労働」と対価なのだろうか、ふと考えてしまう。
この疑問に関して置かれた環境の違いから考えてみると
ボリビアと日本には経済格差があり、物価が大きく違うのでもとの賃金に差があるのは当然だといえる。
しかしあまりにも賃金の差が大きいのではないか。(ボリビアを旅してみて物価が安いと感じるが、賃金の差を考えると現地人にとっては決して安くはない。…むしろ高いと感じると思われる。こういった状況だとボリビアの人々はエンゲル係数が高くならざるを得ないので生活以外に趣味にお金をかける余力は低い。)
この問題は帰国後、復学して学びたいことの一つ。(自分の根底にある考え方は「必死に努力している人が報われるような社会づくり」というもの。)
わかりやすい例としては以下の記事。
カンボジア繊維工場への社会科見学。ノルウェーの少女たちが涙した、そのワケとは? | TABI LABO
記事はファッションに大金をかけるノルウェーの少女たちが、カンボジアの繊維工場を訪れる。そこで同年代の少女たちが低賃金で長時間労働する様子を目の当たりにして深く考えさせられる、というドキュメンタリー。
このドキュメンタリーで取り上げられるノルウェー人とカンボジア人、生まれ育った国が異なると大きな違いが生まれることがわかる。
世界中を旅していて、幼い子供や10代半ばの少年少女が平日の昼間から物を売っていて(そんなケースはまだいい方で最悪の場合、物乞いをしていたりする)
「君たち、学校はどうしたの?」と聞きたくなるケースを多く目にしてきた。
生まれた国や置かれた環境が違うだけで約10000$〜20000$の予算を持って学生時代に世界一周を経験できるのか、それとも幼くして学校そっちのけで家業に従事させられてしまうのか。(旅できるのが幸せで学校に行けず家業に従事させられることが不幸とは決して言わない。しかしその選択肢が一部の人々に与えられていないことが問題だ。)
先進国にいる自分が考える、少年少女のあるべき姿とは、彼らが均等に教育を受けられるようにすることだと思う(例えばモンゴルの大草原で育った子供が幼くして羊飼いになって生活することに文句はないが、教育が加わることで彼の人生に少しでも選択の幅が広がると予想される。教育を受けた後で羊飼いになるのならそれで構わない。この点から教育=機会の均等だと考えている。)
一部の企業は利潤追求のために労働法や労働組合が未整備である途上国の工場において
CSR(CorporateSocialResponsibility)に反したビジネスを行うことが問題視されている。
先日、中国にあるUNIQLOの工場の劣悪な労働環境が報道されて久しい。(【ユニクロ】中国下請け工場で過酷労働、賃金の過少払いなど法令違反が指摘される(画像))
以下の記事はファストファッションブランドの製品を生産する工場が崩壊した件について。【バングラデシュのビル崩壊】すべては安くお洒落な洋服のために。。。 | TABI LABO
先進国、つまり途上国の彼らを雇う側としてできることの一つに
少しでも彼らの労働環境を良くすること、こういった事態に対して厳しい消費者の目を持つこと(その企業が販売する製品をボイコットする…etc)は重要だ。
以上が置かれた環境について。坑夫達との待遇の差から思ったことを書いてみた。
続いて働く意味について。
「今後50年で消滅する職業予想」が雑誌に載り、半信半疑ながらも興味をそそられてつい読んでしまう。(技術革新によってポトシ銀山の坑夫達が大量失職する可能性も否定はできない。)
技術革新によって各分野で機械化が進み、ヒトが介入しなくても済む仕事が多くなるという。
オックスフォード大学が認定 あと10年で「消える職業」「なくなる仕事」702業種を徹底調査してわかった | 賢者の知恵 | 現代ビジネス [講談社]
ヒトの仕事が次々と機械に置き換えられていく。最新の自動車工場を見れば至極当然の流れだと言える。
そんな中で機械やコンピューターに対抗する「ヒトの持ち味」とは何かが議論されている。(人工知能が人の知能を超える"技術的特異点"は訪れるのだろうか。もしそうなったらどうなるんだろう、とSFじみた心配まで噂される。)
自動車工場の例では、ヒトの労働が機械に置き換えられていくことに驚きがあまりなくなっているような気がする。
「ヒトだからできること」、から発展して「自分だからできること」
その点を考えて働くことへの意義を考えていきたいと感じた。
(自分は鉱夫達のような仕事よりも新たな付加価値を生み出す職業が向いていると、そう思った。そのためには多くの経験を積んで能力をつける必要がある。今後の課題だと感じた。)