セカイ見聞録

~とある大学生の世界一周・人との出会いの記録~ Since2014.7.1

スリ被害に遭う!+αビシュケク治安情報

事件は突然に…

キルギス人のJibekの家に呼ばれ、夕食をごちそうになった帰りのマルシュルートカ(乗り合いバス)でまんまとスリに遭う。

 

乗り込む際にバス料金を支払い、財布を上着のポケットに入れっぱなしにしていた。上着のポケットはチャック付きだったものの迂闊だったと今さら反省。

状況は混雑したバス内で身動きがとれない状況だった。

 

 

今から考えると3人組の中年の男達による犯行だったと思う。彼らは同時にバスを降りた。その後に被害に気付くも手遅れ…。

 

被害

財布

 

・現金13000ソム(約26000円)

・クレジットカード2枚

・宝石(インドで160$で購入したブルーサファイア。友人へのプレゼント用)

 

 

 その後の対応について

まずはクレジットカード2枚をストップさせる手続きをとる。

国際電話になるのでSkypeで日本のカード会社の窓口に電話する。

 

Skypeクレジットを1000円チャージしたが2社・計17分の通話で残りのクレジットは930円分残っていた。キルギス〜日本の17分間の国際電話で通話料70円はかなり安い。

Skypeからは日本では0120、アメリカでは0800といったフリーダイヤルにかけられないので注意。

 

21時頃の被害で1時間以内にカードを停止した。Jibekにスリ被害に遭ったことを伝えると一緒に警察署に来てくれるという。

 

タクシーで警察署に行ったが22時30分のため警察は閉まっていた。

 

翌日、警察署に行ってポリスレポートを作成してもらう。(以下のような書式。ロシア語)

f:id:Globe-trotter-shun:20141005184443j:plain

自分は英語とロシア語を話せるJibekについてきてもらったため30分ほどで済んだ。

 

※英語話者は警察署にいないようなので現地人の付き添いが必要だと感じた。

 

その後、カード付帯の保険会社に連絡し、被害の詳細と被害物を告げる。

後日、向こうからメールで今後の流れと必要書類をPDFで添付して送ってもらいロンドン支社に郵送する手はずとなっている。

 

 

 

その後、さらなる事件が

スリ被害に遭った3日後、宿泊していた「さくらゲストハウス」の目の前の道で強盗事件が発生する。被害に遭ったのは同じ宿に宿泊していた日本人の旅行者(若い男性)

 

事件は夕方18:30ごろ(まだ明るい時間帯)に起こる。

3〜4人の男に背後から襲われボコボコにされた上、所持金、パスポート、iPhoneを盗まれる。

 

 

その夜は宿に警察、日本大使館職員、医師が集まり届け出や聴取をしていた。

その際に大使館職員から旅行者に伝えられた治安情報がキルギスタンのイメージとはそぐわないもので印象的だった。

 

 

大使館職員「現在、首都ビシュケクの治安が非常に悪化している。先週、ビシュケク中心部で強盗殺人事件が発生。また本日(強盗事件があった日)の昼にバザール内で20数カ所をメッタ刺しにした死体も発見されている。ドル高に伴う現地通貨の弱体化で生活に困窮している者がいる。とにかく自衛をすること。」

 

 

この話を聞いて

「…キルギスってこんなにヤバかったっけ?」と感じる自分がいた。この旅を始めて3ヶ月。実際に怖い思いをすることはなく9カ国目のキルギスまで辿り着いた。その道程で危機管理についての感覚が鈍ったのではないかと思う。

 

 

今一度ここで気を引き締めなくては。

 

 

※補足情報

キルギスは何かがきっかけで不満が暴発するイメージがある。2010年の政変でも多くの商店が襲撃被害に遭った。

事件があってもまともに捜査をしない警察。(今回の件の被害届けは「強盗」とは記載されずに「物が紛失した」という表現で記載されたそうだ。この国の警察の腐敗を感じた。)犯罪を抑え込む力がこの国にはないように思える。

 

警察の腐敗については警官による旅行者の所持金チェック→札をコッソリ抜き取るという被害からも十分に伺えると思う。

※本来は旅行者は警官にパスポートを見せる義務はあるものの所持金を見せる義務は一切ない。言葉が通じないことをいいことに数人がかりでたかってくる。偽警官の場合もある(自分も2回も所持金チェックをされたが札は死守した。)

 

さくらゲストハウスは中国系スーパー「ゴーイン」付近にある。キルギスと中国の仲は悪い。(下記引用参照)このゴーインは2度も焼き討ちに遭っている。このゴーイン付近から尾行した上で襲撃に及ぶケースが以前にあったと他の旅人から聞いた。

 

 

ここキルギスでは、中国人に間違われると、怖い思いをすることがたまにある。先日は、日本人旅行者が中国人と間違われて、キルギス人から襲われて怪我をしたという事件が起きた。たまたまビシュケク市内の中国市場近くのホテルに滞在していたということも、間違われた原因の1つになっていたかもしれない。また、今年の3月には、中国から観光に来ていた長距離バスも襲われている。

  このようなことが起きる背景の一端として、中国人の不法侵入・不法就労がある。政府が認定している中国人就労者は2,000人だが、実際は2万人を超しているらしい。

西隣のキルギス共和国から見た中国(2) 2009/09/02(水) 15:52:26 [サーチナ]

 

 

 

今回の件についての詳細は不明だが、中国人だと間違われて襲撃された可能性も否定できない。

なぜなら単なる強盗にしては執拗すぎるほどの暴行が被害者に加えられていたことが認められたからだ。

単なる強盗なら目撃者を恐れ、犯行にできるだけ時間はかけないはずだ。執拗な暴行は何かの憂さ晴らしのように感じられた。(ここでは中国人に対する憂さ晴らしの意)

 

 

イランやその他の国で「China!」と叫ばれて石を投げられた日本人の旅人の話も聞いた。

こちらにとっては中国人と誤解されて不利益を受けるのはいい迷惑なのだが、こういうことが見受けられる以上はとにかく自衛するしかない。

 

長くなったがこれで。

旅人はとにかく自衛を!

では、また。